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信玄餅

2011.8.20


 短い夏休みを満喫したばかりだけど、すぐにどこかへドライブに行きたくなった。でも、遠出はできないので日帰りで行けるところないかなぁ?と探していたら、信玄餅の工場見学ができるという情報を入手。信玄餅かぁ・・・行ってみるか!って感じで、日帰りで山梨まで行ってくることにしました。



桔梗屋
 いつもの通り3時起床、3時半出発です。最寄りの小杉ICから北陸道に4時過ぎに新潟県へ突入。上越JCTから上信越道に入りそのまま南下。ところがちょっと眠くなり妙高SAで30分ほど仮眠。しばらくして再出発し、以後は長野県を順調に走行。岡谷JCTから中央道になり山梨県へ。
 9時過ぎに一宮御坂ICで中央道を降りる。そこから10分弱で桔梗屋に到着。
 まずは本社の事務棟一階にある「社員特価販売1/2」というフロアへ。桔梗屋のお菓子が半額以下で販売されています。賞味期限が近いとか形が歪んだとか、そういうもの。アウトレット価格ですな。信玄餅も売っていたので買っておきました。
 左の写真は醤油じゃありません。黒蜜です。信玄餅にかける黒蜜だけを買うこともできるんです。



工場見学
 朝も10時前から信玄餅を大量購入したので大満足。あとは工場見学をして信玄餅ができる過程を勉強しちゃおう。工場に入るとまずはピンク色のお菓子を作ってるところを見学できました。信玄桃っていうお菓子のようです。2007年、VJC外国人が選ぶ魅力ある日本のお土産コンテストってやつで地域賞の台湾賞を受賞したお菓子だそうです。白い生地にピンクの粉をかけてるところでした。
  次は信玄餅の袋詰め工程。機械で小箱の中にお餅ときな粉が詰められて、ベルトコンベアで流れてきます。それをおばちゃんたちが目にもとまらぬ速さで縛り上げていきます。手作業なんです。やっぱり機械じゃ縛ったりはできないんだなぁ。

 先頭にいる人も無理に頑張ったりはしてないようで、全員で分担して袋縛りをしている様子。チームワークだね。



 大量に製造された信玄餅は左のような場所で検査され、製品の箱に詰められていきます。一日何個の信玄餅を製造しているんだろう・・・。
 工場の別コーナーではお菓子で花などを作った工芸菓子が展示してありました。かなり精巧にできていて、本当にお菓子でできているの?と触りたくなるほど。でも、触ったらポキッと折れてしまいそうで触れません。
 工場見学したあとにはお菓子の売店がありました。さすが商売上手。ついつい信玄桃を買ってしまった。ばら売りしているので三個購入。あまくて美味しいなぁ。



アウトレット再び
 工場見学を終えて再びアウトレットへ。入ってすぐに異変が・・・。信玄餅が売り切れ!10:20の段階で既に売り切れていました。朝早く来てよかった〜。店内をぐるりと見渡すと「工場の社食弁当」というのが売っていました。割と大きな弁当で一個298円。これは安い!今日のお昼用で買っちゃおう!
 もう一か所のお店のほうへ行くと信玄餅の詰め放題開催中でした。一袋210円できちんと口を縛ることができれば何個でも、ということのようです。クマ兄さんたちが来店した9時過ぎには整理券が無くなってたので詰め放題できませんでした。早朝から並ばないとダメみたい。信玄餅売り切れの案内。売り切れるの早いなぁ。



 以上で桔梗屋は終了。次は・・・武田信玄ゆかりの場所にでも行こうかな、と。事前に調べておいた恵林寺に行くことにしました。桔梗屋をでて県道202号線→県道205号線で北上します。恵林寺までは約50分の道のり。ちょっと雨がポツポツ来てるけど大丈夫かなぁ?



恵林寺
 11:15頃、恵林寺に到着。雨がポツポツきていたのでちょっと車の中で待機。でも、いつやむか分からないし行っちゃえ!ってことでダッシュで境内に行ってみました。
 左は恵林寺の寺務所。ここから庭園に入ることができるようです。雨が本降りになる前にもう少し境内を見学しちゃおう、ということで少しブラブラ。右は寺務所に向かう時に通る門。
 境内を西のほうへ歩いて行くと三重塔らしきものがありました。その名も佛舎利宝塔。

 佛舎利宝塔の横には皮がねじれている杉の木のようなものを発見。杉かな?

 さらに先に行くと灯篭が並んび、緑色が囲む道を発見。雨宿りできそうなくらい木々が生い茂ってました。
 どこからか水が流れてくる水路があって、なかなか涼しげ。
 こちらは山梨県の有形文化財に指定されている三門。

 1582年4月3日、天目山の戦いで武田氏が滅亡した後、六角義弼は恵林寺に逃げ込みました。織田信忠の派遣した津田元嘉らによって恵林寺は焼き打ちにあったそうですが、その時、快川紹喜が燃え盛るこの山門の上で「安禅必ずしも山水を須いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」と言って焼死したそうです。心頭滅却すれば・・・はここだった!



庭園
 境内を一回りしてきたので、大庫裡から有料エリアに入ってみました。大庫裏から建物内に入ってすぐに目に付いたのが「風林火山」の屏風。武田信玄で有名になった言葉ですね。
 案内には方丈って書いてあったんだけど、たぶん本堂のことかな。扉にはすごい彫り物がしてありました。本堂の前には庭が広がります。
 本堂をお参りしてぐるりと回ると太鼓橋みたいな丸い橋があります。その橋を越えると・・・
 橋を越えたところにはうぐいす廊下。人が少なく、周りも静かなのでうぐいすが鳴く!鳴く!。きゅっきゅ、きゅっきゅ鳴きます。ここのうぐいすは元気だ。
 うぐいす廊下を過ぎると武田不動尊堂がありました。二童子像というのが奉納されています。信玄の生前の姿を不動明王に見立てて等身大で彫った像だそうです。ここもお参りします。南無〜。
 武田不動尊の裏手には武田信玄公のお墓がありました。
 本堂の裏手には庭園があります。この庭園は国の名勝に指定。いまのところ名勝って全国で364件しかないので、なかなかすごい庭園ってことみたいです。



庭園
名勝に指定されている庭園。
 コイも泳いでいるし趣はある・・・が、クマ兄さんには難しい。渡り廊下には休憩用のベンチなんかが設置されていました。昔からこういう発想ってあったんだ。
 有料エリアを一周して大庫裏に到着。靴を取ろうと振り向くと誰だかの絵が展示してありました(左)。これは武田信玄かな?外に出ると大きな庫裡の鬼瓦が展示。すごい大きい。



 以上で恵林寺(えりんじ)の参拝終了。と同時に雨が強くなってきた。駐車場に戻り、車の中で昼食。先程、桔梗屋で購入してきた「工場の社食弁当」をいただきます。クマ兄さんは野菜カレーだったような。ネコ娘は酢豚。ペンギン姉さんは・・・忘れちった。



 ご飯食べ終わったら次へ移動します。午後はワイン工場でも見学してみようかな。



宮光園
 山梨でワインって言ったら勝沼だな。恵林寺からだと南へ行けば簡単にアプローチできるはず。まずは勝沼に行ってみて、工場見学できそうなワイン工場に突撃してみよう。

 って感じで、勝沼にやってきたらシャトー・メルシャンとかシャンモリとかワイン工場が集まっている地域に到着。シャトー・メルシャンのワイン資料館に行ってみよう、ってことで駐車場に車を停めて徒歩3分。ワイン資料館の前に来ると宮光園という建物の前に到着。ちょっくら入ってみます。有料。
 宮光園は宮崎光太郎が創業した宮崎葡萄酒醸造所と観光ブドウ園の総称だそうです。明治10年に岩崎光太郎が日本で最初のワイン醸造所となる大日本山梨葡萄酒会社を設立しましたが、明治19年に解散。そのとき醸造器具などをすべて引き継いでここで操業を開始したそうです。
 大黒葡萄酒というのはブランド名かな?
 日本で最初のワイン醸造所っていうだけあって皇族などが見学に来たりしたそうです。宮光園の中では、左写真のような皇族が来たときの写真や記録映画の放映がされていました。皇族がたくさん来てたみたい。右は太平洋戦争中に戦地に送ったブドウたちの写真。
 宮光園の二階。昔の調度品も展示してありました。貴重なものだから座れません。右は貴重なブランデーの瓶。ワインを蒸留してブランデーも作っていたそうです。
 ここでは紹介できないけど、宮光園の蔵の中から発見されたという記録映画は必見です。10分から15分くらいの内容だったと思うけど、まだ自動車が山梨県で数台しかなかった時代に、その貴重な自動車が何台も連なって皇族を乗せて宮光園に来る様子や、ワインの作り方、東京へ出荷された後の様子などが残されています。ネコ娘には面白くなかったと思うけど、クマ兄さんはかなり興味持ちました。


 記録映画を見て、建物の外に出ると大黒天の像があったり、皇后さま(だったかな?)が詠まれた歌の碑があったり・・・と庭にいろんな記念碑を設置するのが好きだったようです。



シャトー・メルシャンワイン資料館
 宮光園の次は、宮光園の目の前にあるシャトー・メルシャンのワイン資料館へ行ってみます。ここは入館料無料でした。
 館内に入るといろいろ展示物があるようでしたが、まずは地下のほうへ行ってみます。地下はワイン樽の保管庫のようになっています。
 圧搾機と受液槽(床の堀)。水車の力でブドウを破砕し流れ出たブドウの果汁がこの槽に入るそうです。破砕溜めに残った果皮はバスケットプレスに移して圧搾します。その絞汁の受液槽としてもここが使われるそうです。
 ここにたまった果汁は清水桶に運ばれ発酵されるそうです。
 分かりにくいけど・・・左は2000年代のワインで右が1950〜1960年代のワイン。最近のワインは瓶の形がいろいろバリエーションあります。昔は色違いだけかな。クマ兄さんはあんまりお酒飲めないんだけど、こうやって並んでいると飲みたくなっちゃうな。
 絞ったぶどうの果汁を溜める桶(左)。大きいです。そして、砂利の上には「ためし桶」とか「かすり」とか「漏斗」といった道具な並んでいました。
 右は発酵用の樽には大きすぎるから、絞った後の果汁などをためておく樽かな?
 右は積んだブドウを運ぶリヤカー。いまはこういうのは使ってないんだろうけど、宮光園の記録映画ではたくさん出てきました。



 左は大黒ブドー酒の看板。なんか、一升瓶にワインを入れてお得感をアピールしています。品質勝負じゃないんだ・・・。

 ところでポートワインってなんだ?調べてみると、まだ糖分が残っている発酵途中にアルコール度数77度のブランデーを加えて酵母の働きを止めてしまうものらしいです。日本の酒税法では甘味果実酒に分類されるんだって。独特の甘みとコクがでて美味しいらしい。
 ワイン資料館も一回りして、ワインの知識で頭がパンク。とりあえず車に戻ろう。と、宮光園の裏手にブランデーを作るときに使っていたと思われる煙突(修復中)があったのでパチリ。車に戻ると・・・カメラのレンズキャップが無い。ハァ・・・早くも無くしたか。どうしようかなぁ・・・。



シャンモリワイン
 宮光園やワイン資料館ではお土産が買えなかったので、近くにあるシャンモリワインに行ってみました。工場見学は・・・見学通路を勝手に歩いて・・・というシステム。とりあえず倉庫に並んでいる樽を眺めてみました。
 左はズッター葡萄搾汁機。内部に風船状の膜があって、葡萄を充填した後、風船を膨らませて果汁を絞る機械。右はブーハー圧搾機。こっちも風船状のラバーを膨らませて果汁を絞ります。スイス製。ワイン工場もずいぶん機械化されてるんだね。実際にブドウを搾っているところを見てみたいね。
 最後にワインの瓶詰工程を見学。ここは稼働中でした。上は瓶にラベルを貼る工程。
 こっちはキャップを付ける工程。なぜかおじさんが一人、右へ左へキャップを持って歩きまわっていました。機械の調子が悪いのか、それとも普段からこんな感じなのか?

 瓶詰工程の後、お土産コーナーがあったのでした、めぼしいものが見つからずお土産は買わず。

 うーん、ちょっと消化不良気味。もう少しワイン工場の見学をしておきたいな。



マンズワイン
 シャンモリワインではちょっと物足りなかったので、少し大きな規模のワイン工場の見学に行ってみることにしました。

 行ったのはマンズワイン、という会社。なかなか大きな工場のようです。



 左の巨大なイモムシみたいなやつはティハナという素焼きのカメらしいです。スペインのラーマンチャ地方というところでは今でも現役として使われているカメで、この中でワインの発酵と熟成が行われるそうです。このラーマンチャ地方っていうのはドンキホーテとサンチョ・パンサが有名な場所らしい。
 このマンズワインはキッコーマンの関連会社見たい。なので、展示品も豊富です。左は遠心分離機。発酵し終わったワインをこの中に入れて回転させると固形分が遠心力ではじき出され、透明なワインが出てくるそうです。
 中はワイン樽を作るフレンチオーク材。内部を火で燃やしながらオーク材を曲げていくそうです。内部の焦がし具合で貯蔵されるワインの品質が変わるんだって。赤ワインはよく焦がした樽を使用することが多いそうです。
 右はアンフォーラというワインの貯蔵容器。ローマ時代、オーク樽が使われる前はこのアンフォーラがワインの貯蔵に使われたんだって。
 この木の皮がコルクになります。コルク樫という木の皮が使用されるんだって。スペイン、ポルトガル、アルジェリアなどで栽培されているそうです。樹齢20年くらいの木でやっと皮が採取できるようになって、樹齢300年くらいまで、約9年おきに皮を取るんだとか。気が長いね。
 右はこのマンズワインが開発したマンズ・レインカット栽培方式。日本の気候に合わせて、雨から完熟したワインを守るためにカバーをしているんだって。あと、フランス・ボルドーの垣根栽培方式を真似て枝を整えているらしい。
 このマンズワインもワイン樽の保管庫が見学できました。薄暗い倉庫の中にたくさん並んでます。
 倉庫の奥へ通路を進んでいくとサンプル保管室、というのがありました。さすが大手企業。瓶詰した製品のサンプルを保管してあるそうです。クレームとかが来たときに、分析とか調査をするのかな?
瓶で保管しているものもありました。出荷待ち?
 さすが大手企業。試飲が無料でできます。ペンギン姉さんは何種類か試飲。クマ兄さんとネコ娘はアルコールの入っていないブドウ果汁で乾杯。
 御満悦なネコ娘とペンギン姉さん。うまいか?うまいだろ!?



 ワインを満喫したので・・・カメラのレンズキャップを探しに行くか。高価なものじゃないけれど、やっぱりないと気分悪い。車を見ても見つからないので、きっと恵林寺で落したんだろう。恵林寺にもう一度行ってみます。



恵林寺ふたたび
 今度は恵林寺の南端にある駐車場から大庫裏まで歩いてみます。レンズキャップを探しながら・・・と言いつつ、参道なんかも見て回っちゃおう、という魂胆です。
 この赤い門は四脚門。国の重要文化財に指定されています。この門は織田信長に全山焼き打ちにあった後、徳川家康によって再建されたものなんだって。
 再び三門。うーん、この辺りにはレンズキャップは落ちてないなぁ。この後大庫裏に行って、受付のおじさんに落し物として届いていないか聞いて、見つからず。さらに、信玄公宝物館の受付に行って届いていないか聞いて、無し。残念。
 午前中に車を停めた駐車場にも行ってみたけれどレンズキャップは見つからなかった。残念だけど、これで撤収します。参道を歩いて車に戻る。



 では、今日の最終目的地に向かいますか。甲州市から甲府市を抜けて、甲府昭和ICから中央道で北上。小淵沢ICで中央道を降り、向かった先は八ヶ岳リゾートアウトレット。
 ここへ来た目的は、クマ兄さんのスニーカー購入。いろいろ見て回ったけど、このアウトレットは小規模だね。雨も結構降ってきてあまりゆっくり見ていられない。でも、リーバイスで廃番になったスニーカーが1000円で購入できたのはラッキーだった。廃番っていってもものは新品だし。



 ということで、18時過ぎに本日の目的はすべて完了。小淵沢IC近くのコンビニで夕飯を購入し、しばし休憩。お腹がいっぱいになったところで富山へ向かいます。



 帰宅できたのは23時。日が変わる前に帰れてよかった。走行距離は830km。日帰りとしてはまぁまぁかな。3時起きの23時帰宅はなかなかきつかったけど。



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