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七日目 遠野二日目

2013.8.16



 とうとう今回の旅行も七日目となりました。観光は今日で終わり。ドライブしながら明日帰宅予定です。心残りの無いように今日もじっくり遊ぶぞ!




朝食タイム
 本日は7時起床。机を出してきてピクニックスタイルで朝ごパン&朝コーヒー。後部に取り付けた台のおかげで荷物を置く場所が増え、車内が広くなって快適です。以前のセレナでは車内でこんなにゆっくりできなかったから、リラックスワゴンには大満足。燃費がもう少し良ければ申し分ないんだけどね・・・。



道端にて
 昨日、遠野市立博物館で道端に並べられて石について説明を見た。が、どんな意味があったのか忘れちゃったな。でも、すごく見晴らしが良いところに並んでいたのでパチリ。紅葉の時期も景色が良さそう。



続石
 8:45、まだ施設がOPENしない時間なので、続石というのを見学に行ってみます。駐車場に車を停めると、ペンギン姉さんは行かないって・・・。でも、気が変わって来ることに、ちょっと文句を言いながら。ちょっとしたハイキングです。途中で女性二人組とすれ違う。クマ除けでI-Phoneからラジオ?を鳴らしていました。何か持って行った方が良いですよ!って言われたので、しりとりしながら行きますって答えときました。この後ずっとしりとりしながら歩きます。
 駐車場から10分弱、弁慶の昼寝場という広場に到着。続石はもうすぐそこ。でも続石の前に泣石(右)を見学。四角い大きい石だ。なんで、ぽつんとあるのかな?
 弁慶の昼寝場から1分で続石に到着。幅7m、奥行き5m、厚さ2mの石がのっかっています。弁慶が載せたとか、なんとか。遠野物語拾遺の第11話に書かれているそうです。
 下もくぐれる大きな石。バランスが悪そうだけど、東日本大震災でも落ちなかったんだから意外とバランス良いんだね。

 さらに先には不動岩とかあるらしいんだけど、ペンギン姉さんにそれは言えず。続石を見て満足。クマが出ないうちに戻ろう。
 



千葉家の曲り屋
 続石の駐車場から車で2分、千葉家の曲り屋に来ました。国道396号線沿いにあります。国道沿いの駐車場からは山の上にある屋敷。石垣もあって、お城のように見えます。では、市内観光共通券で見学してみましょ。
 通路の様な場所を通って住居の中庭へ。民家とは思えん。立派すぎる。
 主屋は展示室になっていて、昔の農機具などを展示してあります。この主屋は1830〜1844年頃建築。

 籠とか鞍とかメダルとか・・・お金持ちの持ち物がいっぱい。それはそのはずで農民の中でも上流階級のおうちです。

 
 巨大な曲り屋には25人ほどが住み、馬20頭もいたそうです。カヤぶき屋根の葺き替えには2トン積みトラック60台分のカヤが必要だったとか。あまりに立派なのと、石垣の上に立つ城の様な外観から、領主が往来するときには石垣をムシロで覆い隠し、ヒノキを植えて屋敷を隠したとか。凄すぎます。
 ワッパとか、ねり鉢とか、下駄スケートが並んでます。下駄スケートっていつごろ使われていたんだろう。
 裏手には大工小屋がありました。屋敷内建物の改造・修理のための大工職人の作業場だったそう。江戸時代末期の建物。壁はボロボロです。

 一回り15分ほどでしたが、超大金持ちの農家があったってことを初めて知りました。居るところには居るんだねぇ。



伝承園
 10時、伝承園に到着。昨日、カッパ淵に行くときに来ましたが、今日はカッパ淵ではなく伝承園へ。
 伝承園も市内観光共通券で入場します。
 入場口横で麦わら帽子のレンタルをやってました。カッパの頭になっています。たくさんある中から自由に選んで被る。今日は暑いからね、ちょうど良かった。
 伝承園は遠野地方のかつての農家の屋敷などを再現した場所。クマ兄さん的には大好きですが、ネコ娘は飽きないか?と心配しましたが、そこはちゃんとした観光地。カッパの足跡を探して何個あったか探すゲームがあり、ネコ娘も楽しめそうです。
 この建物は板倉ってかいてありました。建物のまわりに木で囲いができているけど何なんだろう。雨戸的なもの?
 板倉という建物に飾ってあった人形。これがオシラ様かな?昨日、遠野市立博物館でオシラ様のことをいろいろ紹介していたな。
 伝承園の目玉的建物、菊池家曲り家に入り、奥に進むとオシラ堂というところに行けます。入っていくと、大量のオシラ様。オシラ様伝説というものがあります。
 昔あるところに貧しき百姓が居ました。父と娘の二人暮らし。娘は美人だったそうです。ただし、この美人の娘は一頭だけ飼っていた馬が好きで、馬と夫婦になってしまったとか。このことを知った父は馬を桑の木に吊り下げて殺してしまったそうです。娘は桑の木の下に行き、馬に泣きついていたところ父がやってきて馬の首を切ってしまったとか。そしたら娘は馬の首に乗り天に昇って行ってしまったそうです。オシラ様というのはこの時になった神様のこと。なので、女性の人形と馬の頭の人形を合わせてオシラ様というんだって。
 それにしてもオシラ堂のオシラ様の数はすごいな・・・。
 こちらが国指定の重要文化財である菊池家曲り家。1750年頃に建てられたといわれる南部曲り家です。遠野の代表的な曲り家の形式なんだって。蚕の飼育の様子も観察できます。
 伝承園の奥の方へ進むと炭窯がありました。ちょうど炭を作っているところです。おじさんがいろいろ教えてくれましたが、三日間火をかけて炭を作るっていうのはちょっと驚き。暑くって夏にやる仕事じゃないそうです。
 右は地図を見ながらカッパの足跡を探すネコ娘。いたるところにカッパの足跡があるので、何個あるのか数えるのが大変。
 水車小屋もありました。ちゃんと動いてました。昔はこういう水車を活用していたんだろうけど、今じゃなかなか使えないねぇ。エコブームで復活ってあるのかな?
 左は井戸。下に落ちないように注意。貞子がいるから。ネコ娘はカッパの足跡を探して付近をウロウロ。カッパの足跡って右写真みたいなペイントです。コンクリートや岩にペイントされています。
 井戸の横にある手押しポンプで水を汲んでみる。この手押しポンプは生きてるね。水がジャバジャバでてきました。呼び水を入れなくても、前の人が遊んだ水が入っているからちゃんと水が出てきます。手押しポンプも普段は見ないよねぇ。
 湯殿には湯船が置いてありました。木桶風呂とか鉄砲風呂とか呼ばれるもののようです。木桶風呂の横に鋳物の釜があって、煙突が付いている形が鉄砲に似ているから、ということで鉄砲風呂って呼ばれるそうです。

 ちなみにクマ兄さんが子供のころ、三重の祖母ちゃんの家が五右衛門風呂でした。結婚した当初、ペンギン姉さんも一度だけ体験しています。熱いんだよなぁ〜。

 天皇皇后両陛下も来たことがあるそうで記念碑もありました。そんな伝承園は45分ほどで見学終了。



山口の水車
 伝承園を見終わったのが10:45頃。お昼ご飯にはちょっと早いかな、と思ってもう一ヶ所寄ってみました。山口というところにある水車。稗・粟・豆の脱穀や製粉のために使われた水車。今でもちゃんと動いていますが、脱穀などにも使っているのかなぁ・・・。ちなみに遠野の農村のイメージを象徴する建物ってことで観光客もそこそこやってきます。駐車場も整備されてるし。
 水の流れを見るネコ娘。水の流れで水車がまわり、軸が回って小屋の中の木が上下に動く・・・って理解できたかな?



遠野食肉センター
 お昼ご飯は遠野食肉センターでジンギスカン。遠野の名物にジンギスカンがあるってクマ兄さんが知ったのは最近のことです。岩手に住んでいたときには、遠野でジンギスカンが食べられるなんて知らなかった。クマ兄さんが学生の時は紫波のサンワミートの焼肉食べ放題しか食べられなかった。
 遠野食肉センターに到着したのは11:20くらい。お客さんもそこそこ入っていて、待ち時間なしで席に着けるギリギリってかんじでした。注文したのはじんぎすかん定食。運ばれてきたのは生ラム肉。これは美味しそうだ。
 じんぎすかん定食には野菜とご飯と味噌汁と漬物がつきました。が、やっぱり生ラム肉でしょう。単品のじんぎすかんを追加しちゃいましたよ。美味しかった!ラム肉だからあっさりしていて、臭みが無く、羊肉に不慣れなネコ娘もモリモリ食べられます。



福泉寺
 市内観光共通券でもう一ヶ所回れるので福泉寺に来てみました。最初、福泉寺の入口の門の脇にある駐車場に車を停め、徒歩で観音堂までいくつもりでした。ところが、門の受付で、市内観光共通券だったら車で観音堂まで行けるよって言ってもらえたので、車に乗って登ってきました。
 右は上り坂の途中で見えた五重塔。せっかく坂を上っているのに、五重塔に行くには坂を降りなきゃいけないっぽい。
 門からゆっくり登って約5分、観音堂に到着。写真撮影不可でしたが、観音像が安置されています。この観音像は木彫りとしては日本一大きなもの。そんな凄いものとは知らずさらっと見学しただけにしちゃいました。写真が無いからどんな観音像だったかもあまり覚えてない・・・。観音像よりも、観音堂の脇にある池にあったカッパの方が気になる(右)。
 観音堂の横にある多宝塔。昭和57年に建てられたもので、北方領土返還を祈るために建てられたんだって。急に現代的な目的になった感じ。
 観音堂と多宝塔だけでは寂しいので、五重塔も見てみることにしました。割と急な坂を下っていきます。遠いように思っても3,4分の距離だけどね。右の建物は毘沙門堂。毘沙門天王・七福神の一因で北方を守護する尊像だとか。
 五重塔です。正解平和・鎮護国家・北方領土返還を祈願する塔。これも1990年建立と新しい。この福泉寺自体は1912年に創建されていて、それなりに歴史があるんだけどね。一番の見どころは観音像のようです。
 五重塔から観音堂横の駐車場までは上り坂を登らねばなりません。ただでさえ暑いのに、上り坂を登るなんて・・・汗だくですよ。

 車に戻ってお茶をがぶ飲み。そして、楽しかった遠野観光は終了。この後は岩手県の海岸線沿いをドライブしようと思います。



釜石
 13時過ぎ、福泉寺を出発。国道283号線で釜石へ向かいます。遠野を出るとすぐ、仙人峠道路という快適な道路が登場。クマ兄さんが学生の時には無かったぞ!ほぼ高速道路なので仙人峠のグネグネ道を通らなくて済みます。超快適だ。
 45分ほどで釜石に到着。釜石近くなったなぁ。海に向かって走っていくと新日鉄住金の釜石製鉄所が出現。
 さらに国道283号線を進むと国道45号線と合流するあたりで軽く渋滞。周りを観察するとパチンコ屋の外壁が剥がれているのに気付きました。鉄道の高架橋も良く見れば、作業する踊り場がひしゃげています。こんなところもあで津波が来たのか!?
 海岸沿いはまだまだ修復されていない建物がたくさん。鉄筋むき出しになっているよ。
 さらに進むと一面の更地。津波の被害があった場所のようです。今は被災した建造物を撤去して更地にした模様。ここはこの後どうするのかなぁ。

 国道45号線を南下。
 釜石の市街地を外れると震災がれきの処理場?のような場所が見えてきました。燃えるものと燃えないものを分別してるように見える。重機で分けるんだねぇ。それにしてもすごい量だ。
 国道45号線を南下していくと唐丹駅が見えてきましたが、ここも津波の被害でいまだ列車は走っていないようです。海の方向を見ると防潮堤が壊れてる・・・。


 
陸前高田
 15:20頃、陸前高田市街地に入ってきました。陸前高田は何も無くなっちゃった。かろうじて誰も住んでいないマンションがあるけれど、他は更地です。マンションも良く見ると、津波の被害を受けていないのは最上階のみ。一番上から二つ目の階までガラスが割れています。4階まで割れてる・・・。
 海岸沿いを走る国道45号線も周りは何もないなあ。



道の駅 高田松原
 陸前高田市内を走り進めると道の駅「高田松原」がありました。有名なので寄ってみることに。駐車場からは「奇跡の一本松」も見えました。それにしても、道の駅の周りには何もない。
 道の駅の建物一階部分は津波によって破壊されています。爆弾でも爆発したんじゃないかっていうくらいひどい。鉄骨むき出し、内装は何もなし。えらいこっちゃ。



 
 道の駅陸前高田の前にセルフのガソリンスタンドが一軒だけ営業中。でも、その看板に驚いた!何mくらいあるんだろう、5m以上の高さの部分がめくれています。これも津波でやられたんだろうね。
 別の方角を見れば鉄くずを集めた山もありました(右)。しかもこの辺りは市街地。鉄筋コンクリート造りの建物以外は無くなっちゃったみたい。
 道の駅の駐車場脇に東日本大震災の追悼施設がありました。大震災前の賑やかなころの写真と大震災後の写真を並べてあって複雑な気分。



南へ
 15:30、道の駅を出発。国道45号線を南下します。奇跡の一本松周辺にはたくさんの見物客が来ていました。この一本だけ生き残ったっていうのは確かに奇跡だねぇ。
 海岸沿いには廃墟と化した建造物が点々と残されていました。国道を走っているだけでいっぱい見えちゃう。あまりにも衝撃的でクマ兄さんとペンギン姉さんは会話が止まらない。ネコ娘にはちょっと刺激が強すぎるので、後席でDVDを見ててもらいました。
鉄くずの山。鉄筋コンクリートの建物の鉄筋と思われます。



第十八共徳丸
 国道45号線は気仙沼市街地を迂回するバイパスの様なルートになるようです。快適快適と走っていると、左手に船が見えた!あれは!ってことでUターンして市街地に降りてみる。すると・・・テレビで何度も見た船がありました。
 この船は第十八共徳丸という漁船。2013年10月24日に解体作業が終了したので、もう気仙沼に行っても見ることはできません。
 第十八共徳丸の船体には焦げた跡があります。ここで車が燃えたらしい。船の下には車が下敷きになっているそうです。解体後、行方不明者の捜索も行われたんだって。震災後2年7カ月経ってようやく捜索ができた場所らしい。



臨時商店街
 国道45号線を走っていると、気仙沼市内ですが臨時の商店街がありました。プレハブに商店が入居しています。ラーメン屋さんとか塾とか・・・。



 この後、本吉町から国道346号線に曲って内陸部を目指します。ちょっと内陸に行って津波が来ない場所まで移動するとまったく震災の面影が無い。海沿いばかりが受けたんだねぇ。

 国道346号線で登米付近まで移動し、そろそろ今日のお風呂を探しましょう・・・ということでツーリングマップルと携帯電話をにらみっこし、長沼のほとりにある温泉に行ってみることにしました。



長沼温泉
 駐車場に車を停め、看板に沿ってヴィーナスの湯を目指す。目の前に広がる長沼の湖面は蓮で覆い尽くされていました。
 18:25、長沼温泉ヴィーナスの湯に到着。お値段600円/人とお手頃価格。その割に施設は充実。ナトリウム塩化物泉というあまり個性のない温泉だけど、柔らかいお湯でのんびり入るのにはちょうど良い。今日は半日ドライブだったから癒される〜。



石ノ森萬画館
 長沼温泉で疲れをいやした後、付近のコンビニで夕食。そして、ネコ娘を寝かせてドライブの続きです。登米から三陸自動車道で南下。石巻までやってきました。ここで見たかったのは石ノ森萬画館。
 石ノ森萬画館に到着したのは20:40。当然やってません。が、ここも東日本大震災で大きな被害を受けた施設。元気に再開したと聞いてチラ見しに来たのでした。
 石ノ森萬画館の周りにはアニメの登場人物が展示されていました。左は仮面ライダーの一味(だと思う)、右はサイボーグ009に出てきた誰か(だと思う)。子供のころ見た覚えはあるんだけど、あんまり覚えてない。もう一回見なくちゃいけないかなぁ。



 石ノ森萬画館の外観を見ただけでも十分満足した。それじゃ南下しよう。

 石巻から再び三陸自動車道に乗ります。そのまま仙台東部道路を南下し、亘理町まで一気にやってきました。ここからは行けるところまで国道6号線で南下します。が、相馬市まで南下してきましたが、明日は富山に帰る予定だし、このまま国道6号線は南下できないみたいなのでころ合いを見て内陸部に向かいます。たしか、県道267号線→県道12号線を走ったと思う。川俣町までやってきて、道の駅「川俣」でビバーク。今日は走ったなぁ・・・。



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