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五日目 ヤクスギランド


2013.5.1


 今日も屋久杉三昧の日。標高1,000mほどの場所にある原生林を歩いてみようと思います。お手軽コースから本
格的な山歩きコースまであるようだけど、せっかくここまで来たんだからヤクスギランドの中でも有名な蛇紋杉まで
行ってみるつもり。一昨日の疲れは残っていないかな?



ヤクスギランド入場
 朝7時起床。まずは車の中で朝ごパンを食べる。とりあえず一昨日の疲れは残っていないようだ。ペンギン姉さんの様子は???ダメそうです。具合悪いって。それじゃあ、ネコ娘と二人でトレッキングに出かけましょうかね。
 7:50、ヤクスギランドの入口に立つ。ここからヤクスギランドに入っていきます。白谷雲水峡でも置いてあったけど、協力金という入場料が必要らしい。一応入れておくか。

 ふと横を見ると赤い温度計がぴったり10度を指していました。結構涼しいですね。



いにしえの森コース
 ヤクスギランドは一方通行でぐるりと回るコース配置になっているようだ。入口からは全4コース共通の遊歩道を歩く。入口から1分、くぐり栂に到着。栂(ツガ)という松の仲間の木の根がよっこいしょって股を広げている感じで、その下をくぐります。
 遊歩道の脇には倒木が積まれていて(左)、苔がびっしり生えていました。これも杉なんだろうか?

 遊歩道の両脇には変わった木がたくさん。ゆっくり歩いて森林浴。

 
 8:00、林泉橋に到着。鉄筋コンクリート造りのしっかりした橋です。川には大きな丸い岩がゴロゴロ。何千年もかけて河口を目指すんだろうか。
 林泉橋を渡って3分ほど歩くと大きな切株の上に新しい木が生えている切株更新が見られました。屋久島のたくましい植物を観察。遊歩道もきれいに整備されていて快適快適。ここならトレッキングシューズじゃなくても歩けるね。
 土埋木をくぐる。左はくぐる前、右はくぐった後。江戸時代に伐採され、平木に加工されて出荷されるはずのものでしたが、何らかの理由で放置され、200〜300年もここにずっと置かれています。屋久杉は樹脂を多く含んでいるので、なかなか腐らず残っているんだって。

 
 8:07、千年杉に到着。ヤクスギランドで最初に出会った屋久杉(だと思う)です。ビヨーンって高い杉で屋久杉にしては若いのかな?もしかしてまだ小杉?

 周辺は枯れて朽ちた木、新しい木が入り乱れております。が、草が生えていないのは背の高い木々が陽の光をさえぎるからなんだろうね。
 
 この辺りで30分コースである「ときめきの径コース」は仏陀杉歩道の方へ。今日はまだまだ元気があるので、さらに先のコースへ進んでみます。
 おっと!ヤクシカ出現!人に慣れているためまったく逃げようとしません。ネコ娘が少しずつ近づいて記念撮影。蹴られなくて良かった。この後ヤクシカは歩道の下の隙間をくぐって崖を降りて行きました。
 右は曲がりくねった木。根を見ると岩にしがみついているような感じです。
またしても倒木の下をくぐる。
 8:17、荒川橋に到着。50分コースの「いにしえの森」コースはここで仏陀杉歩道の方へ曲がります。が、今日はまだまだ始まったばかり。さらに先に進んじゃおうと思います。ネコ娘も元気いっぱいだしね。昨日、一日のんびりとドライブして体力回復した甲斐があるってもんだ。



やくすぎの森コース
 荒川橋を渡ると80分と150分のコース。ここから急に足元が険しくなります。いきなり木の根でできた階段?のような坂を登り(左)、次に岩場を登る(右)。小学二年生のネコ娘では手をつかないと登れないような場所も出てきました。
 大きな倒木の横をすり抜けたり、土埋木の表面を加工して作った階段やはしごを登ったり・・・。アスレチックと思えばなかなか楽しい上り坂です。



 
 だいぶ森の緑が濃くなってきた。
 8:50、大きな杉の木に囲まれた場所でちょっと休憩。さすがに上り坂が続くとしんどい。ここの杉は木の根が大きな洞になっていて、雨の時には雨宿りができそう。切株更新が行われた場所なんだろうか。
 先に進むと切株の間、杉の木の間を縫うように歩くエリアに入ってきました。小人になった気分。もしくはSF映画の中。
 ここでも切株更新。切株は杉。でも、上に生えているのは杉じゃないね。右は土埋木?がゴロゴロしている場所。登山道の脇に土埋木が転がっています。今までの土埋木は切り倒した状態で放置されていたけど、ここの土埋木は切り倒した後、適当な長さに切断された状態で置かれています。なんでだろう・・・。
 9:05、ひげ長老に到着。この杉は2000年5月に開催された世界自然遺産会議を記念して一般公募で名付けられたそうです。屋久島の一湊小学校の一年生が名付けたんだって。
 再び出発。荒川橋からはずっと登りっぱなし。



中間地点
 9:15、突然人工的な切株?が現れた、と思ったら携帯トイレブースでした。さらに進むと東屋もあります。ようやく蛇紋杉のある休憩エリアに到着した模様。ネコ娘、頑張った!一時間半ほどでここまでやって来ました。
 東屋で軽く休憩しつつ、東屋の横にある蛇紋杉を観察。これは!?木の根だね。樹齢2000年の巨木だったらしいんだけど、1997年の台風で倒れちゃったんだって。こんな大きな木でも、花崗岩で形成された屋久島だと、台風で倒れちゃうことがあるんだね。

 蛇紋杉を見ながら東屋でパンを食べたり、水分補給したり、おやつ食べたり・・・。ペンギン姉さんが居ないことを良いことに、ネコ娘とクマ兄さんは甘いものを満喫。

 15分ほど休憩して、復路もがんばろー!と出発。
 帰り道は昨日の雨の影響か、水たまりになっている場所がありました。ネコ娘よ、水たまりに入るなよ・・・。
 帰りの道はもちろん来た時の道とは違います。一周できるコースが整備されているからね。蛇紋杉まで来たのでヤクスギランドで一番長い150分コースである「やくすぎの森」コースを歩いています。
 岩から木が四本伸びている!(左)と思ったら、言わではなく切株でした。どちらにしても凄い。登山道もなかなか凄いことになってます。トレッキングシューズはいてて良かった。
 9:40、天柱橋に到着。この橋はだいぶ細いね。資材の運搬が大変だから?

 さぁ、この先には屋久杉がたくさん生えているエリアですよ。

 
 9:48、天柱杉に到着。胸高周囲8.2m、樹高33.8m、推定樹齢1500年の屋久杉です。ヤクスギランドではもっとも太い屋久杉。
 9:52、母子杉到着。母も子もともに推定樹齢は2600年。紀元前から生えている杉ですよ!太いほうは母で細いほうが子。って言っても写真だとどっちが太いのかわかんないや。
 9:57、三根杉に到着。推定樹齢1100年の若い屋久杉。1100年って聞くとちょっとほっとするね。でも、今から1100年前の914年は平安時代まっただ中。若くても平安時代ですよ、屋久杉は。
 これも切株更新。大きな切株に若い木々がまとわりついています。もののけ姫の世界みたい。



つつじ河原コース
 10:14、80分コースである「つつじ河原」コースと合流。その後すぐに沢津橋(左)を渡る。残りは40分を切った感じだな。





 
 足元はまだまだ登山道っていう感じ。でも、屋久杉が密集していたエリアに比べるとちょっと周囲が明るいかな。背の低い草も結構生えています。
 沢津橋から10分も歩くと再び山深くなってきました。岩にまとわりついた根、苔が異世界を醸し出しています。



仏陀杉歩道
 10:32、仏陀杉に到着。幹にコブができていて、仏陀のように見えるので仏陀杉という名前。推定樹齢は1800年。ここは観覧デッキが整備されているのでしっかり観察できます。東屋もあるので小休憩も。ここで持ってきたタンカン食べる、ウマイ!
 仏陀杉を過ぎたところで50分コースと合流。足元も綺麗に整備されて歩きやすくなってきた。それでも岩にしがみついて生える木々、切られて放置され苔に覆われた木片などを見ることができます。木の下をくぐるイベントもあり。短時間コースでもまずまず楽しめるようになっていますね。









 
 左は双子杉。ここまで来ると30分コースと合流しています双子杉は数百年前に切り倒された親木の上に種子が落ちて、それが芽を出し成長した二代杉です。右はくぐり杉。なぜか根?幹?が斜めに伸びています。今日もいっぱいくぐったなぁ。
 ヤクスギランドももうすぐ終わり、っていうところに来て、切株更新が盛んに行われているエリアにやってきました。この辺りは切り過ぎだろっていうくらい一代目の切株、二代目の若い木っていう写真の様なスタイルの木々が現れました。江戸時代の職人さん、容赦ないね。
 10:52、清涼橋に到着。なぜかネコ娘が橋の上でダッシュ。清涼橋から見下ろした川にも木々が転がっている。昨日の豪雨のせい?それとも前から?ようやくヤクスギランド一回りが終了です。
 11:00、駐車場に到着。いやー、結構歩きましたな。7:50に出発したので所要時間は3時間10分。今回歩いたコースは150分コースだったのですが、190分かけて歩いたことになります。まぁまぁかな。ネコ娘も元気に歩けたし、ネコ娘のペースだといろいろゆっくり見られて楽しかったな。



紀元杉へ
 ヤクスギランドの駐車場で着替えを済ませたあと、さらに山奥へ車を走らせます。車の車窓から見ることができる唯一の屋久杉っていうのがこの先にあるらしいので。車でヤクスギランドの駐車場から5分ってガイドブックには書いてあるし・・・。
 道中、ヤクシカとヤクザルの群れに出会いました。山奥に来るほど動物たちの姿が多く見られます。



紀元杉
 なぜかヤクスギランドから10分以上かかって紀元杉に到着。道を間違えたかと思ったよ、一本道だけど。この紀元杉はなんと推定樹齢3,000年。胸高周囲は8.1mもある屋久杉中の屋久杉。ここは標高1230mにもなる高地。屋久島の山々の標高の高さと屋久杉の樹齢に驚かされた。

 紀元杉に驚かされたのでお腹がすいてきた。お昼ごパンを紀元杉の駐車場で食べる。そして、ちょっとのんびりする。15分ほど休憩して下山開始。



下山
 昨日の豪雨の傷跡はまったく見られず、ヤクスギランドから安房へグネグネ道をゆっくりと下っていきます。現在の愛車、ハイエースはカーブでのロールが大きいので、ゆっくりゆっくり走ります。そんな下山中、屋久島の山々が見渡せる場所が数か所あったので、車を停めてパチリ。もうちょっと晴れていたら最高だったんだけどな。



枕状溶岩
 安房の町まで下山し、宮之浦へ移動。途中でツーリングマップルを見ると田代海岸というところに枕状溶岩っていうのがあるらしい。ネコ娘とペンギン姉さんは後ろの席で爆睡中なので、ちょっと寄ってみようということで寄り道。
 田代海岸に到着するも、どれが枕状溶岩かわからない。ちょっとウロウロすると説明の石碑があったので読んでみる。すると「色は暗緑色〜赤紫色。枕を積み重ねたような堆積構造がはっきりしている。水深数千メートルの深海底で火山が噴火し、流動性の高い玄武岩が流出するが、数百気圧という高圧力下のため、溶岩は流れることなくコロコロと枕状になる」ということでした。じゃ、これか?一応、赤紫色してるよね。



大浦温泉
 宮之浦の町中でナカガワスポーツによってレンタルしていたトレッキングセットを返却。レインウェアを使用しなかったので、300円×3人分の900円がキャッシュバック。天気が良いと景色も良いし、お財布にも優しい。



  14:40、宮之浦を通り過ぎて温泉じゃないけど大浦温泉までやってきました。ここ、お客さんが少ないのと、ロケーションが良いので気に入りました。ペンギン姉さんのリクエストでやってきたのです。今日も湯船をパチリ。さっぱりして気分最高。



 入浴後、宮之浦の市街地に戻り、コインランドリーでウェアなどを洗濯&乾燥。全部で一時間くらいかかったかな。



竹善
 洗濯が17時を過ぎ、そろそろ夕ご飯を食べに行こう、屋久島の最後の夜は美味しいものを食べに行こう、ってことで何軒か電話したんだけど、GWってこともあり休業だったり、予約でいっぱいだったり。諦めかけた時に大丈夫そうな「竹善」っていうお店がHIT。予約はできないみたいだったけどすかさず入店。先客はお爺さん一人。カウンターでお酒を楽しんでいたようです。
 17:35に入店し、料理を頼む。ネコ娘はお刺身盛り合わせ。ご飯はペンギン姉さんの分を取り分け。ペンギン姉さんは2500円定食。クマ兄さんは鯖フライ定食。あと、追加で鹿刺身を注文。

 左から刺身盛り合わせ、鹿刺身、飛魚つけあげ(2500円定食)。鹿の刺身はさっぱりとした赤身で、臭みはまったくなく、かなり美味しかったです。ミネラルが多くてヘルシーなんだって。竹善のご主人が猟師で、仕留めてきた鹿らしい。
 左から魚の揚げ物、飛魚塩焼き、刺身。いずれも2500円定食。
 左から山菜の天ぷら、磯の物(カメノテ)、カメノテ食べる直前の状態。山菜は女将さんが屋まで採ってきたものだそうで、味が濃くて美味しかった。山菜の天ぷら大好きです。カメノテはペンギン姉さんが食べられないので、クマ兄さんとネコ娘でいただきました。これも美味しいよねぇ。でも、もっと大きいのが食べたいかも。ちまちま食べるのが大変。
 山菜、ご飯、汁物、キビナゴの揚げ物。ここまでが2500円定食。予想以上に品数が多い。ペンギン姉さん一人では食べられず、クマ兄さんもかなりいただきました。
 こちらは鯖フライ定食。ピンク色のタルタルソースをつけて食べても美味しい。ソースをかけても美味しい。アツアツ、サクサク、ホクホク混ざった食感で、鯖は味がしっかりしていて美味しい!こんなに美味しい魚のフライを食べたのは初めてかも・・・っていうくらい美味しかった。食べ応えがあるサバで大満足。



 17:30入店時はおじさん一人と我が家しかお客さんはいなかったのだけど、途中からカップルや男性三人組が入ってきて、店内はほぼ満席。その後も来客があるんだけど、女将さんはもう無理って感じでお断りしていました。早めに来店して良かった〜。女将さんも大将も気さくな感じ。お店の雰囲気はすごくいいです。ただ、満席になることは少ないのだろうか、かなり忙しそうでした。でも、このお店はすっごく美味しかった!
 屋久島最後の夜、スーパーに行ってアイスを購入。あと、明日の朝ご飯などを購入。今晩の宿泊場所は宮之浦港フェリーターミナルの駐車場。トイレが近くにないけれど、ポツポツと車が駐車しているのでなんとなく安心。20時過ぎに就寝。



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